
允礼の子を守る……甄嬛と寧嬪の覚悟
第六皇子・弘曕の異変に気付いた寧嬪に対し、甄嬛は「あなたは恩人よ、允礼の子を救った」と語りかける。その言葉で寧嬪は全てを察し、「陛下は弘曕と霊犀の父親が誰なのかに疑いを持ち、夏刈に命じたのだ」と思い当たる。甄嬛は、雍正帝は重病人であり、弘曕の血液を採取した夏刈を始末すればよいと考えるが、寧嬪は「今から私とあなたは無関係。彼の子を守って」と覚悟を決めた表情で告げて去る。
寧嬪が去ったあと甄嬛は小允子に命じ、夏刈を始末させる。一方、寧嬪は丸薬の入った箱を握りしめていた。
死へと向かう雍正帝
寧嬪は雍正帝の元に看病に行く。「水が飲みたい」という雍正帝に寧嬪は「薬を飲む時間だ」と言い、自らが持ってきた薬を飲ませた。不老不死の丹薬とそっくりのその薬は、雍正帝を死に誘う毒薬だった。甲斐甲斐しく世話をする寧嬪に雍正帝は「そなたは柔和になった」と語りかける。寧嬪は穏やかな笑みを見せながら「笑顔の裏には刀が隠れている」と答える。寧嬪らしい冗談だと感じて笑う雍正帝。
そこに甄嬛がやってくる。寧嬪と意味深な表情で顔を見合わせ、無言で頷いて2人は看病を替わる。寧嬪は退出した。
雍正帝は夏刈を呼ぶがやってくる気配はない。甄嬛は「いませんよ、陛下を煩わせるので始末しました」という。「殺したのか」と問う雍正帝に「使えぬものを活かしておいても無駄」と言い放つ甄嬛。雍正帝は甄嬛が感づいたと気付く。甄嬛は薬を冷まして雍正帝に飲ませようとするが、雍正帝は「もう良い」と飲まない。
部屋の外からすすり泣く声が聞こえてくる。「妃嬪が泣いているのか。朕の命が長くないと知っているのだろう」と雍正帝が話すと、甄嬛は「憐れんでいるのですよ、残される己の身を」と言い放つ。雍正帝は笑いながら「その正直さが好きだ」と言う。
過去を求める雍正帝と今を生きる甄嬛
これが最後の会話になると雍正帝は理解し、「1つ聞きたい。弘曕は朕の子なのか?」と核心をつく。甄嬛は「当然です。天下の民は皆、陛下の子です」と答える。雍正帝はふっと笑い、「なるほど、いい答えだ、その通り、天下は私のものだ、だがそなたの手に渡る」という。甄嬛は「天下など手にして何になる、望むものは手に入れられなかった」と冷たく答える。
背を向けて部屋を出ようとする甄嬛に「嬛嬛」と呼びかけ、「昔のように四郎と呼んでくれ」と懇願する雍正帝。甄嬛は「昔の甄嬛は死にました」「陛下が葬ったのです」「私は鈕祜禄(ニオフル)甄嬛です」と強い口調で告げる。甄嬛が鈕祜禄となったのは、允礼と別れ、熹妃として後宮に戻ったときのことだった。
雍正帝との対峙……甄嬛の復讐
雍正帝の息遣いが荒くなる。「あの頃にはもう戻れない。嬛嬛と過ごし純元と過ごしたあの頃には」そして「十七弟のことで私を恨んでいるだろう」と雍正帝は言う。この言葉がスイッチを入れたかのように、甄嬛は雍正帝を鋭くにらみ「英明です」と答える。
「でもご安心を。憎くても静和公主(沈眉荘の子)は育てます。温実初の子がこれほど陛下に愛されているのです。眉荘さんもお喜びでしょう」
甄嬛の言葉は雍正帝にとって予想だにしない事実だった。不自由な体を無理に動かし怒りをあらわにし、「この毒婦め、殺してやる」と恐ろしい目つきで甄嬛に声を上げる雍正帝。しかし力尽き、寝台に布団に倒れこみ、荒い息を上げる。
諍いの終焉
「陛下は兄弟さえ亡き者にした。私の残忍さなど足元にも及ばない」という甄嬛に「無礼者め、允礼と通じておったか。よくも裏切ったな」と苦しみながらも言い募る雍正帝。お互いが建前を捨て本音の言葉がぶつかり合う。
「教えてあげます。後宮に戻ってあなたに触れられるたび、吐気がしました」「寧嬪もそう」と冷酷に告げる甄嬛。
雍正帝は激高して目を見開き言葉を発しようとするが声は出ず、ただ手をばたつかせるだけ。恐ろしい形相にも「どうしました?激高してはお体を害しますよ」と甄嬛は素知らぬ顔で言う。
うっ血した顔で、言葉を発することができず、必死に手を伸ばして寝台の上部から下がっている垂れ布を掴むも、その手はだらりと落ちた。雍正帝の命は尽きた。
甄嬛は恐れおののいた表情で寝台に座り、見開いたままの雍正帝の目をそっと閉じる。「四郎、あの日あなたは果郡王と名乗った。最初から間違いだったのよ」と呟きながら……。
寝室の扉をあけ放つ甄嬛。いつも妃嬪が座る席は誰もおらず、静けさに包まれている。かすれた声で「陛下がお亡くなりに……」とつぶやいたあと、「陛下が…」「崩御された」と大声で叫び涙を流す。雍正帝の寵愛をめぐる諍いの日々が終わった。
後継者は第四皇子・弘暦に……葬儀の席で
雍正帝の葬儀にて。白い装束に身を包んだ妃嬪は涙にくれ、全員がひざまずき首を垂れる。
「国には主が必要。熹貴妃、お示しください」と允禧(慎貝勒)がいう。「熹貴妃は皇子の母。陛下の意向だとは信じられるか」と声を荒げる恒親王(雍正帝の弟)に「熹貴妃は副皇后ですよ」と允禧は言う。甄嬛は、臨終の際に後継者について指示があったと言い、真実を伝えると言うが「騙されないぞ、幼帝などダメだ」と恒親王は言い、允禧との間で言い争いになる。
「最後まで話を聞いてもらえませんか」と甄嬛は切り出す。「陛下は第六皇子を愛していたけれど、国を第一に考えた」という言葉に戸惑う恒親王。甄嬛は先帝の遺詔として第四皇子が後継者になることを告げる。直筆の遺詔は乾清宮の扁額の裏に隠してあると聞き、恒親王は言葉をおさめた。
弘暦の即位と寧嬪の死……そして甄嬛は生母皇太后へ
即位した第四皇子・乾隆帝は嫡母の純元皇后を孝敬皇太后に追封し、生母の熹貴妃を生母皇太后に、富察氏を皇后、烏拉那拉氏を嫻妃とする。
その頃、寧嬪は部屋に一人でいた。刀を手に取るとじっと見つめ、果郡王の面影を思い浮かべて微笑み、その刃を手首に当てた。
皇太后を夢見る烏拉那拉氏
景仁宮にいる烏拉那拉氏が即位について尋ねているという報告を受け、甄嬛は4年ぶりに彼女を訪ねることにした。烏拉那拉氏は雍正帝の正妻であり、弘暦の嫡母にあたる。烏拉那拉氏は弘暦が即位すれば自分が皇太后になれると思っている。それは彼女の悲願でもあった。
先帝の崩御後、涙を流したため目を悪くし、白髪が増え、やつれた様子の烏拉那拉氏。甄嬛を見て「腹立たしいところはそのままだ」という。「皇太后(甄嬛)の前で失礼だ」と言う小允子に「廃されていないこなたは未だ正室。つまり母后皇太后よ。こなたに礼を尽くすのが当然だろう」と突き放す。
「第四皇子の即位後は唯一の皇太后です」という小允子の言葉に、烏拉那拉氏ははっとして詰め寄る。「自分の子を即位させないの?そんな母親がいるのか」と。
「皇帝になるのが幸せなことなのか。先帝もすべてを把握できなかった。私は自分の子があなたのような妻を娶り、子を絶やされれしまうことが怖い」と甄嬛は烏拉那拉氏に告げる。烏拉那拉氏は「誰が皇帝であろうと、自分が皇太后だ」と必死の形相で言う。
皇后・烏拉那拉氏と最後の対決
甄嬛は乾隆帝と決めたこととして烏拉那拉氏を皇后のままにすることを伝える。「新帝の立場がない、先帝に申し訳ないと思わないのか」と叫ぶ烏拉那拉氏に、「確かに先帝は烏拉那拉氏を廃さなかった。だからあならは死ぬまで皇后だ」と冷酷に告げる。
「先帝は『死んでもまみえない』と言った。皇太后にすれば先帝と同じ墓に入ることになる。それでは先帝の魂が浮かばれない。先帝は純元皇后と同じ墓に入り、あなたは妃嬪の墓に入れる」と。
そして烏拉那拉氏に鍛えられたおかげで今の自分がいると言い、先帝の意向を尊重するため、編纂される史書に烏拉那拉氏の名前を残さないことを告げる。
甄嬛は部屋を出ていき、残された烏拉那拉氏は「滑稽だわ」と泣き崩れた。
時代が変わり新たな日々が始まる
甄嬛、敬貴太妃、欣太妃が集まる。皇貴太妃は先帝の崩御に心を痛め、体調を崩して寝たきりになっている。そこへ小允子が皇后・烏拉那拉氏の死を告げに来る。目を見開いたまま体が硬直して死んでいたという。
「陛下には皇后と后の2人だけ。新たな妃嬪を迎えねば」と話す3人。
乾隆帝の皇后・富察氏と、嫻妃・烏拉那拉氏が挨拶に訪れる。亡くなった烏拉那拉氏は嫻妃にとって叔母にあたり、彼女は叔母によって今の地位を手にしていた。「叔母の烏拉那拉氏を見送るように」と言う甄嬛に、嫻妃は「烏拉那拉氏は清の罪人だ」と切り捨てる。
「初めての拝謁だから伝えておく」と甄嬛は呼びかけ、後宮に妃嬪が増えても醜い争いをしないように己を正すように伝える。
允礼の子となる弘曕
季節は秋。凝暉堂に移植された合歓の木のもとで第六皇子・弘曕が詩を読んでいる。その姿を見て昔の允礼の姿を想像し重ねて涙を流す甄嬛。
「なぜ泣いているの」と問う弘曕に「最も博学だった十七叔父(允礼)を偲んでいたの。お前も十七叔父に倣ってほしい」と言う。
甄嬛は乾隆帝から「慎郡王には娘しかいないため、果郡王の遺児である元澈を養子にしたいと申し出があった」と聞かされる。元澈は慎郡王と甄嬛の妹である玉嬈夫妻の元で育っており、籍に入れても良いだろうと甄嬛は言う。しかし問題があった。元澈が慎郡王の籍に入ることで、果郡王の血筋が途絶えてしまうのだ。
乾隆帝は最近読んだ話として春秋左氏伝を例に挙げ、弘曕の存在が今後の争いの火種になりかねないとほのめかす。甄嬛は、果郡王の跡を果郡王に継がせることを提案する。「さすが母上は周到です。六弟が成人したら親王の地位を与えます」「育てていただいた恩に報います」と言う乾隆帝に、甄嬛は弘曕の将来を託す。
乾隆帝が退出し、槿汐はこれで良かったのかと問う。甄嬛は子を愛するが故の提案だと言い、「皇位につく可能性が消えてこそ、弘曕は安心だ」と答える。「允礼を父と呼べなかった。ようやく孝行できる」と。
そして「槿汐、疲れたわ。眠らせて」と言い、寝台へと向かう。横たわって目を閉じる甄嬛……後宮に入ってからの数々のシーンが走馬灯のように流れ、物語は幕を下ろす。
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