結婚6年目のジヌォンとソギュンには子どもがいない。血のつながらないおばさんに育てられたジヌォンは、温かい家庭を夢見て、子どもを産みたいと切に願う。しかしその夢をくじくかのように、数度にわたる人工授精の結果も芳しくなかった。「これが最後」と踏み切った2人に、奇跡が起きるが…
素晴らしい愛の映画。ジヌォンとソギュンの愛、おばさんとジヌォンの愛、生まれてくる子どもと親の愛。画面からあふれでる、深い深い愛情に、涙をとめることができなかった。
気が強いジヌォンは一見するとただのわがまま言いたい放題のキツい女性。そんなジヌォンの言葉にも、ただただソギュンは優しく接する。「ちょっと優しすぎなんじゃない…?」最初はそう思う。だけど、ラストに行くにつれて、ソギュンがジヌォンのことを深く理解して愛していることが分かってくる。そして、ジヌォンがソギュンを愛していることも。
表面上だけでなく、どうしてこんなに心の奥の愛情までをも描くことができるのだろう。形で表せない「愛情」を、こんなにまで強く観客に伝える力はすごいと思う。
結婚までの愛情を描いた作品はいろいろとあるが、結婚後の夫婦の愛情を描いた作品はあまり記憶に無い。でも、結婚はゴールではなく、ここから始まっていく。そしてこんなに深い愛情でつながれている夫婦は幸せだ…と思った。
ストーリーの細部に渡るまでまったくケチをつけるところがなかった。人間ならだれしも、自分の心の底に持っているだれかに対する愛情――それも、恋人へ、というよりも、普段気づくにくい家族への愛情――を呼び起こす映画。この映画に出てくる愛情でつながれている登場人物たちは血のつながりがないのに、家族愛を強く感じるのは不思議な感じがした。
<2001.7.16>
■データ
主演:イ・ソンジェ、コ・ソヨン
監督:ハン・ジスン、制作国:韓国、制作年:2001